令和8年8月千葉豪雨の被害をイラストで図解
こんにちは。はじめまして!スタッフのチヒロです。
私は千葉県在住で、8/13~8/14にかけての千葉豪雨の際、停電などの被害にあいました。
また、千葉市緑区越智地区の土砂崩れ現場を見学する機会がありました。
その時のお話をイラストの図解とともにレポートできたらと思います。
どんな雨だった?
気象庁からレベル5大雨特別警報が発表された今回の豪雨。
当日、私はずっと家にいたのですが、降りはじめはいつものゲリラ豪雨かと思っていました。けれど、ゲリラ豪雨レベルの大雨がずっと降ったままやむことがありません。雷も毎分くらいの頻度で夕方から深夜まで鳴り続けていました。
スマホに警報の通知が届き始めました。
私の自宅であったこと
「内水氾濫」の危機
「内水氾濫」とは、降った雨水を排水しきれず、まち中に水があふれることを言います。
私の自宅では、大雨が降り始めてから数時間後、2階トイレが「コポッ」「コポッ」と鳴り始めました。
また、台所の排水溝も同じ音がし始めました。
大雨によって下水道管内の水位が上昇し、逆流の恐れが高まっている状態だと考えられます。
内水氾濫の対策としてやったこと
①水を使わず、排水しない
水を流さず、排水しないことが大切だそうです。
②水嚢を置く
水嚢とは「ビニール袋に水を入れたおもり」です。
水嚢をトイレや排水溝に置いて、水があふれてこないように対策しました。

停電と電波の届かない状態
内水氾濫の対策に追われている中、突如として停電しました。またそこから約30分後、電波の届かない状態になりました。
情報が得られない状況はとても不安でした。停電と電波の届かない状態は、2日間ほど続きました。
電気と電波のない2日間は、パソコンが使えないため仕事ができず、冷蔵庫の中のものは腐りゆくままでした。
いつもの癖でスマホを手にとっては「あ、使えないんだった」を繰り返しました。
幸いにも涼しい日だったので、エアコンは必要ありませんでした。
懐中電灯など防災用具を定期的に見直す必要があることを強く思い知らされました。
緑区越智地区の土砂崩れ被害
浸水被害の大きかった外房線沿い。千葉市緑区越智地区の土砂崩れ現場を見学した際のレポートをお伝えします。
土砂崩れや土中環境についての考え方は、高田宏臣(著)『土中環境 忘れられた共生のまなざし、蘇る古の技』という書籍を参照しました。
緑区越智地区はどんなところ
今回土砂崩れの多かった地域は「谷津(やつ)」の地形を持つ場所です。
谷津とは、台地に谷が細かく入り込んだ、複雑な地形をいいます。里山と田んぼと川とがコンパクトにまとまったこの地形では、古くから人々が暮らしを営んできました。
越智地区も、大きな古民家が山沿いに並び、里山と田んぼの風景が美しい集落です。

土砂崩れをイラストで図解する
ここからは、土砂崩れの被害を詳しく見ていきたいと思います。
どんな場所が被害にあいやすいのか。現代土木のやり方と被害の状況をイラストで図解したいと思います。
まず、なぜ土砂崩れが起きるのか。土砂崩れは、雨水が土中にしみ込んだ時、その水分によって斜面が不安定化することによって起きると考えられています。
土中の水を滞らせやすい現代土木。イラストでは土中の水の示し方を、「健全な土中環境」を水色、「土の中の水の動きが滞っている状態」を赤色として表現しました。
また、イラストはすべて実際に見学した状況から予想される模式図です。
①コンクリートで固めた斜面が崩れる
越智地区で特に大きかった土砂崩れは、法枠工の周辺が大きく崩れた事例です。下に建っていた住宅がまるごと流されました。

②コンクリート擁壁が倒れる
次の事例は、造成された平地を支えていた擁壁が倒れたものです。
平地に敷かれたコンクリート土間と合わせて、土中の水が滞っていたことが予想されます。
倒れた擁壁が向かいに生えていた木にたまたまひっかかったことで、下の住宅の被害はありませんでした。

③コンクリートの舗装の下から土砂が流出する
よく見かけるコンクリート床舗装の駐車場。コンクリート床の下から土砂が流出し、陥没の危険性が高まっている事例です。

④水の滞った谷が「蛇崩れ(じゃくずれ)」を起こす
「蛇崩れ」とは、水の滞った谷で蛇のようにぐねぐねとした土砂崩れが起きることを言います。
谷の下に構造物がある場合や手入れのされていない谷で起きやすいと考えられます。

⑤大型のコンクリート構築物の周りがいくつも崩れる
越智地区で最も大規模な土砂崩れは、大藪池周辺で起こりました。
大藪池はコンクリート構造物でつくられた調整池で、その周辺の斜面で何本もの土砂崩れが起きました。

土砂崩れの被害のまとめ
以上5つの土砂崩れを図解してきましたが、様々な形態がありつつ、いずれの場所も土中の健全な水の動きが阻害され、土中の水が滞りやすい状態であったと予想されます。
現代の土木はコンクリートで頑丈に地面を固める方法をとります。
豪雨などの災害が増えてきた今。どんな方法の土木のやり方をとるべきでしょうか。
最後に
私の自宅と越智地区における、千葉豪雨の際の被害をレポートをしてきました。
気候が激甚化してきた今、「普通の生活」とはなんなのか、とても考えさせられた機会でした。
電力・電波・土木構造物といったインフラは、平時の生活ではその存在を特に意識することなく利用しています。けれど、一度人間の設定した「許容量」をこえたアクシデントが起こると、脆く崩れ去ることを学びました。
防災意識を高めるとともに、より健全な環境とは何かを考えて日々生活を送ろうと考えさせられた経験でした。
